インドで25~27日に開かれるロボット競技の「WRO(ワールド・ロボット・オリンピアード)」国際大会に、愛媛県の八幡浜工業高校チームが日本代表として出場する。同校は2011年に世界一となっており、メンバーは王座奪還に向けて特訓を積んでいる。
 国際大会に出場するのは、電気技術科3年の兵頭凱斗さん(18)と水本陸矢さん(18)、八木玲音さん(18)。3人は授業や就職活動と両立し、多い日は1日12時間以上かけて技術を磨いてきた。8月の中四国大会で優勝し、30チームが出場した9月の全国大会でも3位入賞。2年ぶり4回目の世界切符を手にした。
 競技は、市販キットを組み立ててプログラムで自動制御するロボットを製作し、課題解決の正確さや時間を競う。今年の共通ミッションは「リサイクル工場」で、廃棄物に見立てた4色のブロックを色ごとに分別する。
 ロボットは完成品を持ち込むことはできず、設計図なしの組み立てやプログラム修正から始まる。開始時に発表される追加ミッションに応じてセンサーやクレーンなどの取り付けを考える必要があり、完成形は毎回異なる。顧問の近藤靖通実習助手(49)は「基本技術に加え、臨機応変な対応力や運も重要」と話す。
 決戦が近づき、練習は最終段階に入った。国際大会出場を夢見て入学したというプログラム担当の水本さんは「責任重大だが、プレッシャーに負けないよう頑張りたい」と意気込む。チームリーダーの兵頭さんは「しっかりとしたパフォーマンスで一番良い色のメダルを取りたい」と気合十分。八木さんも「会場の照明でセンサーが影響を受ける。冷静に状況判断したい」と前を見据えた。